玉串
Tamagushi (Sacred Branch Offering) (たまぐし)
紙垂を付けた榊の枝。神事で神前に捧げる
玉串は、榊(さかき、ツバキ科の常緑樹)の枝に紙垂を付けたもので、神事において神前に捧げる供物である。玉串奉奠(たまぐしほうてん)は参拝者が行う最も厳粛な奉納行為の一つで、正式な神事には欠かせない要素である。
作法としては、神職から玉串を受け取り、丁重に持ち、時計回りに回して根元を神前に向けて案(供物台)の上に置く。その後、深い拝礼と拍手を行う。枝を回す動作は、誠心を神に捧げることを象徴する。
玉串は、自然界と神界の結びつきという神道の核心的な概念を体現している。榊は古来より神聖な木とされ、「栄え木」(繁栄する木)や「境木」(神と人の境界を示す木)が語源とする説がある。生きた枝を最も正式な供物として用いることは、自然そのものが聖であるという神道の世界観を如実に示している。